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諸刃の剣アプリの「LINE」

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タイトルには諸刃の剣って書いたけど、剣先の両側に刃があるって意味じゃくって、剣側と柄側の両方に刃があるって意味です。強く握ったら指切れそう。

6月22日のテレビ東京・ワールドビジネスサテライトで、スマートフォンを始めとしたアプリ「LINE」の特集がされており、これを興味深く見ていた。LINEはスマホアプリとして登場したが、最近はパソコンのソフトウェアとしても利用することができる。

開発もとのNHNのウェブサイトを見ていると
企業の公式サイトも(続々?)追加というニュースもあり、国内3000万ユーザーとも言われる大きなマーケットを早くも企業が広告価値として認めている様子が見て取れる。さすが企業というものは商機を逃がさないものなのだなあと関心半分で見ていた。

関心半分というのは何かと言えば、残りの半分は不安があるということだ。LINEというソフトウェアはその使用上、個人の電話帳情報をNHNのサーバーに送っており、その情報を使って友人であるとか「友人かも?」であるとかいう情報のマッチングに利用している。これは、電話帳には友人を登録しているのだという性善説に基づいた仕様であると言える。

私のiPhoneで試すとしたら

私はiPhone4SとGalaxy S3のスマートフォン2台持ちだ。このうちiPhone4Sの方は、iPod Touchに常時接続環境が欲しいという理由で購入したもので、電話としては利用していない。従って電話帳には何のデータも入っていない。Galaxy S3はメインの電話として利用しており、友人や仕事の付き合いのある人の連絡先情報が入っている。

例えば私のiPhone4Sの電話帳に、適当な携帯番号をどんどん放り込んでLINEをインストールし、友達の検索をしたらどうなるのだろう。どんどんどんどん、知らない人が「友達かも?」として出てきてしまうのではないだろうか。パソコン版のLINEでは個人名も検索できるらしく、これらを組み合わせたら自分の知らない様々な人の名前・顔・電話番号が知れてしまうのではないだろうか。そんなことを思っていた。怖い怖い。

疑問の答えがここに出ていた

そういう疑問を持っていたらタイムリーな記事を、日本の情報セキュリティの第一人者・高木浩光先生がブログにしたためておられた。

LINEがこの先生き残るには

という記事がそれだ。NHNの方と面識があるからか?普段の舌鋒鋭さと比べると柔らかい書き口ではあったが、LINEの何が危ない橋なのかをこれ以上なく詳細に解説されている。私のような素人がぐだぐだ書くより、リンク先を熟読されることをおすすめする。

やっぱり怖いですな

Twitterのサイトで「LINE」と検索してみても、(まあその他の「LINE」も混じっているが)LINEを便利と思っている人ととても怖いツールだと思っている人と両方のコメントが出てくる。まさに諸刃の剣ではないか。こんなApp Storeのレビューを書いている人も居る。また、検索エンジンで「LINE 出会い」などと検索した結果を見てみれば、LINEを決してよろしくない方向に使っている人が少なくないことも分かるだろう。多少なりとも個人情報について気になっている私なぞ、これでは怖くてとても使える代物ではない。

IPの技術を使った通話サービスはいろいろある。LINEの他にもSKYPEしかり、050Plusしかり。このなかでLINEは、電話帳情報を活用することで登録の手間を省かせることが大きな特徴の一つなのだろう。だがそれが、悪い使い方をすることで用意に個人の情報を抜けるものである限り、いつかどこかで叩かれ、制限される運命にあるのではないか。そう、行き過ぎた行動ターゲッティング広告やソーシャルゲームのコンプガチャのように。

日本は法律が全然追いついていないが、少しずつ利用者などの論調が企業の自主規制を促す文化を作りつつあると思う。そういう規制にLINEがひっかかる気がして仕方ない。

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