徳川家康 戦国時代

【どうする家康】大河ドラマを100倍楽しめる参考書籍の選び方とは

2022/12/24

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2022年は鎌倉時代を描いた「鎌倉殿の13人」が人気を博したNHKの大河ドラマ。2023年は松本潤さんが徳川家康を演じ、家康の生涯を描く「どうする家康」が放送されますね。
大河ドラマは歴史をテーマにした作品となるため、歴史を知っておくとドラマを100倍楽しめます。1981年放送の「おんな太閤記」から戦国モノの大河ドラマを欠かさず観ている経験を元にご紹介しますね。

大河ドラマを楽しむための本の選び方

この章では、作品に依存しない一般論を説明します。歴史物であればどの作品でも、ほとんど対応できるでしょう。

NHKのムック本を読む

まずは「公式本」をチェックします。NHKの関連企業が大河ドラマに紐付けてムック本を発売しますので、これらをチェックしましょう。「どうする家康」ではこのような本が発売されています。

主人公を中心とした人間関係や、歴史的にあまり語られていない幼少期の話が、ドラマのストーリーに合わせて説明されます。また、俳優のインタビューもあり、その役柄をどのように理解し、どう演じようとしているかがわかるのも、ドラマを楽しむ大きなヒントになります。

ストーリーの概要も記されますが、ネタバレになると思えばそのあたりは読まなければ良いだけです。ドラマの雰囲気を知るには、NHK関連会社が発売するドラマの本を読むのが最も手っ取り早いといえます。

2022年の「鎌倉殿の13人」では、一例ですがこんな本が出ていますね。復習で読んでみたいというのであれば是非。

大河ドラマの時代考証担当者の書籍を読む

歴史を扱った作品には、必ずと言っていいほど「時代考証」という役割の方がいます。文字通りですが、史実や歴史の整合性、時代背景や衣装、小道具まで、その時代やその登場人物に適したものなのかを判断する役割です。大体は歴史家が担当します。

こうした歴史家は歴史書を執筆したり、だれかの歴史書の監修をしたりしていますので、その方の、直近で発売された書籍を読んでみることをオススメします。

歴史は、関係者の手紙や使用品などが見つかることで、認識が変わったり、人物がより深く洞察されたりすることがあるものです。そして状況によっては、歴史家によって解釈が異なることもあります。

時代考証を担当している方の最新の書籍を読むことで、どういう考えを持っている方が是とした歴史をドラマで示しているか、がわかるということになります。

「どうする家康」の時代考証は2023年 大河ドラマ「どうする家康」出演者発表 | 大河ドラマ | NHKドラマでも書かれている通り、小和田哲男 先生と平山優 先生ですね。ですので、このお二人の最新書籍を検索してみましょう。歴史家の名前+徳川家康 などで検索すると手早いですね。amazonで検索してみます。

検索するときには最新の発売日の順序に並べ替えることが大切です。お忘れなきよう。

▼小和田先生の場合ですとこのような結果になりました(画像をクリックするとamazonの画面に飛びます)。

▼平山先生の場合ですと、このような結果になりました(画像をクリックするとamazonの画面に飛びます)。

こうした書籍を読むことで、ドラマの時代考証の担当者が、直近にどのような歴史認識を持たれ、人々に伝えたいと考えているかがわかります。その考えはきっとドラマに生かされていることでしょう。

戦国時代のドラマでは、だいたい織田信長が明智光秀に討たれる本能寺の変のシーンが描かれます。

多くの歴史ファンの興味として、

実行犯は明智光秀だけれども、明智光秀と陰で組んで打倒織田信長を企てていたのは誰だ

というテーマがあります。確度の高いものから荒唐無稽なものまでたくさんありますが、ドラマによって様々な説が取り入れられているのが面白いところなんですよね。こうしたところも、時代考証の担当者がどのように捉えているかを判断する面白いポイントです。

テーマやサブキャラクターの本を読むと深みが増す

徳川家康の歴史を知れば、大きな存在だった戦国武将や商人が様々出てきます。そうした人々の中には、それぞれ単独で書籍が発売されているケースもあります。そんな本を読めば読むほど、家康の周辺を知ることができ、大河ドラマをより深く楽しむことができるでしょう。

徳川家や家臣団以外でチェックしておくと良いのは

  • 今川義元(桶狭間の戦い前の家康の支配者)
  • 織田信長(本能寺の変まで従属的な同盟をしていた)
  • 豊臣秀吉(信長亡きあとの天下取りのライバル)
  • 石田三成(秀吉亡きあと、関ヶ原の戦いの相手)
  • 徳川秀忠(第二代の江戸幕府将軍。家康の後継)
  • 豊臣秀頼(大坂の陣で滅ぼす。豊臣家の最後の当主)
  • 真田幸村(大坂の陣で家康の肝を冷やした豊臣方の名将)
  • 千利休(秀吉の時代に全盛だった茶人)
  • 天海(関ヶ原の戦いの後くらいから出てきた、家康サポートの僧侶)

あたりでしょうか。調べれば書籍が見つかるので、余力があったら読んでみると良いでしょう。

「どうする家康」をより楽しく読むための書籍紹介

歴史書を片っ端から漁るより、ドラマに即した書籍を読んだ方が、大河ドラマは圧倒的に楽しめます。本格的に歴史ファンになったら読む本はまた別にあると思いますが、まず2023年の大河ドラマ「どうする家康」を楽しむためにオススメの本をご紹介します。


▲何はともあれ公式本です。ドラマに関する知識を過不足なく得るなら、まずはここから。


▲ドラマに関するムックは他社からも発売されています。公式とは視点が違うので、幅を広げるならこうしたものもオススメ。


▲大河ドラマは原作があるものとないものとあります。どうする家康は原作のないものですが、ノベライズされていますね。
小説は、漫画や映像ではわからない登場人物の心の動きなどが細かに描写されているものです。シーンを補完するのに、ストーリーを把握するのに、適した一冊となるでしょう。


▲この書籍では、小和田先生がご子息の小和田泰経先生と共著で徳川家の家臣団を解説しています。泰経先生は徳川四天王・井伊直政の養母を主人公にした2017年の大河ドラマ『おんな城主 直虎』で資料提供を担当されています。

ドラマに出てくる様々な家臣を深掘りするのに適した一冊でしょう。


▲平山先生のこの本では、物語前半で徳川家康が苦しめられるであろう甲斐の英雄・武田信玄との関係性を語られていますね。


▲平山先生は家康が信玄にボコボコにされる三方ヶ原の戦いについても書かれています。「新説」なんてあると、なんだなんだと読みたくなってしまいます。

1年を通して楽しむドラマ 知識を増やして豊かに鑑賞しよう

大河ドラマは1年を通してじっくりと楽しむドラマです。そして、歴史を知ればドラマの理解が深まり、歴史を知らない状態で観るよりも何倍も得られる楽しさが増していくでしょう。

ここでご紹介した本がドラマを楽しむ助けになりますように。

-徳川家康, 戦国時代