ボクシング

日本人で最高の世界実績を残したプロボクサー・西岡選手の引退に思う。

2012/11/15

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拝啓@odaijiです。

2012年11月13日のブログ|西岡利晃オフィシャルブログWBC世界スーパーバンタム級名誉チャンピオン
西岡利晃オフィシャルブログ

WBC世界スーパーバンタム級名誉チャンピオンの西岡利晃選手が2012年11月13日、引退を宣言されました。このことは紹介しましたブログにも書かれています。

現役を続けていたらもう一度世界タイトルを取れる可能性が十分ある選手だと思います。でも、僕は彼のこの決断を意外にもあっさり受け入れることができました。

伝えるべき試合だった

僕は西岡選手の最後の試合となった対ノニト・ドネア選手戦の情報をブログで流してきました。

【プロボクシング】10月14日放送の 西岡利晃vsノニト・ドネアの一戦は、今年の日本人ボクシング最高峰!見逃すな!!

【ボクシング】いよいよ日本時間の明日ゴング!西岡頑張れ! 直前情報あり!

【ボクシング】西岡、ドネアに9回TKO負け

ほかはオリンピックの村田選手くらいしか書いていなかったボクシングネタですが、彼のこの試合に関しては広く伝えるべきだと思ったのです。ドネア選手はそれほどの選手です。おそらく10年に一度、20年に一度の選手でしょう。

ドネア選手のすばらしさ

ボクシングファンなら、ドネア選手の恐ろしい強さを知っています。

▼海外のボクシング情報サイト「BOXREC」のドネア選手情報
Nonito Donaire : Boxer

ここからみても、強い選手を葬り続けてきていることが分かる選手。
左フックが得意パンチですが、それを大方防いでいた西岡選手に対してはアッパーとストレートでダウンを奪いました。結局、どのパンチでもKOが狙える選手です。

こんなすごい選手と手を合わせたら、勝っても負けても、ドネア戦以上の試合は西岡選手の選手生命があるうちにできないでしょう。一ファイターとして、当代一の相手と戦ってしまった以上、これ以上の試合はできないはずなんです。それこそ階級を変えるしかありませんが、おそらく西岡選手にとってはスーパーバンタム級がベストウェイトですから、それもありません。

ドネア選手以外に負けていたら、もしかしたら現役を続けていたんじゃないかなとも思います。もちろん、ドネア戦を望んでの現役続行です。

でも、ドネア選手と戦って負けたのなら、そしてそれが完敗だったのなら、ボクサーとしてほかにやることが残っていなかったとしても不思議はありません。だからこそ、僕は彼の引退を素直に受け入れることができました。

挫折と戦い続ける

西岡選手はあふれる才能を持ちながら、プロデビュー後は大きな挫折を何度も味わっています。

  • デビュー2戦目にKO負けしています。
  • アキレス腱を二度断絶しています。
  • 世界タイトルに挑戦して、4度敗れています。
  • この挫折を乗り越えて彼は世界チャンプになり、メキシコやラスベガスで世界のトップレベルの選手と防衛戦を行い、勝ってきました。
    この間にボクサーとしても成長を遂げ、スピードがあるだけだったイメージを、「モンスター・レフト」とニックネームがつくまでの選手に成長しました。

    そして今回のドネア戦・敗北。

    こういう言い方もあまりしたくありませんが、努力して栄光を掴んだ彼を介錯するのに、最高の選手でした。おそらく現在、全階級を通じてもトップクラスの力量を持つ選手ですから。


    西岡選手、ボクシングファンに本当の世界を見せてくれてありがとう。ほかの階級では相変わらず日本人が日本人やアジア人と世界タイトルマッチを行っています。

    いろいろなスポーツで日本人が世界に飛び出ていくなか、ボクシングで先鞭をつけたのは間違いなく西岡選手です。

    今後はボクシングジムを開かれるそうですね。ぜひ第二・第三の「モンスター・レフト」を育てて、西岡ジムから世界を制するチャンピオンを輩出してください!

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