将棋

「将棋界のもっとも長い日」が終わったと思ったらより大変なTo Be Continuedだった。

更新日:

@odaiji さん曰く、。

「将棋界の最も長い日」と言われるA級順位戦一斉最終局対局日が2015年3月1日に終わった・・・と思いきや、さらに長い日が続くという、漫画でもなかなか起こらないぞっていうことが起こりました・・・。だから将棋はすげえ。

将棋界のもっとも長い一日とは

将棋には最も権威の高いタイトルとして竜王・名人という2タイトルがあります(2つあったら最も、じゃないじゃないか!というのはちょいとおいておいて)。

その名人というタイトルに挑戦するためには、A級リーグ(サッカーで言えばJ1、東都大学野球でいえば1部みたいな、昇級・降級のあるリーグ戦のトップのリーグ)のメンバー10人による総当たりのリーグ戦を一年かけて戦い、成績優秀者にならなければならないのですね。
ちなみに降級は2名です。

日程はいろいろなのですが、最終局だけは10人が同じ日に一斉に対局します。それが将棋界の一番長い日。

ちなみにA級リーグをはじめとした名人戦のためのリーグ戦は持ち時間(一人当たり考えて良い時間)が一人6時間。対局者それぞれが6時間ずつあるので、ふつうに考えて対局時間は12時間を超えます。昼食・夕食休憩があるし、持ち時間を使い切ったら1手1分以内であればさせるので、ふつうに13~14時間以上はかかるというのが名人挑戦者リーグです。

今年の状況

「もっとも長い一日」が始まる直前の状況は以下の通り。

前年度成績による今季の順位
(今季リーグの成績順のことではない)
氏名 最終局相手
1 森内俊之九段 3 5
行方
2 行方尚史八段 6 2 森内
3 渡辺 明二冠 5 3
久保
4 佐藤康光九段 4 4 深浦
5 深浦康市九段 4 4
佐藤
6 三浦弘行九段 3 5 広瀬
7 久保利明九段 6 2 渡辺
8 郷田真隆九段 4 4 阿久津
9 広瀬章人八段 5 3
三浦
10 阿久津主税八段 0 8
郷田

※名前の上に「先」とあるのは先手(先に第一手を指す)です。ルール上、事前に決まっています。
※前年度成績による今季の序列(順位)が決まっています。たとえばリーグ戦で同じ勝敗数だった場合、前年度の成績による順位が上の人の方が有利な措置があります。

トップ二名が6勝2敗。
それに継ぐ成績が5勝3敗が二名。

降級確定が0勝8敗の1人と、3勝5敗の2人のもしくは順位が8位の4勝4敗の1人。合わせて三名

名人挑戦にも降級にも関係ないのは順位4位の佐藤九段と、5位の深浦九段の二人だけという状況でした。
10人のリーグ戦で9戦消化時点でトップが2敗、8割が挑戦・降級に関わるって、どえらい混戦のリーグ戦なわけです。将棋界すごい。

挑戦条件

挑戦条件を簡単に説明しておきますと、この時点で2敗の二人、行方八段と久保九段は直接対決ではありませんから、

・両者が勝てば二人のプレーオフ
・片方が勝てば勝った方が挑戦権獲得
・両者が負けたときは3敗者の結果次第

ということになります。で、3敗者を確認すると、渡辺二冠は2敗の久保九段と当たっているので、「2敗の両者が負けたとき」は、すなわち渡辺二冠も勝っているので、少なくとも3敗が三人になります。

残る二敗者の広瀬八段は降級がかかっている三浦九段との対局。2敗者がともに負けた場合は、勝てばプレーオフに参戦できます。負ければなんもなし。

こんな条件でした。

降級条件

ちなみに降級条件ですが、前年度の成績により名人戦の挑戦者決定戦のリーグ戦では、成績が同じだった時の優遇措置があります。たとえば降級は二人ですが、2勝7敗の成績の人が3人並んだとしますと、前年度の成績による順位が最も上位だった人は自動的に降級しません。

ですので今回の降級レースを見ると

0勝8敗の阿久津八段は降格決定
もうひとりの降格は
順位8位で4勝4敗の郷田九段
順位6位で3勝5敗の三浦九段
順位1位で3勝5敗の森内九段(前名人)
に可能性がありました。

最終局が終わって3勝者が一人であれば自動的に降格。全員が4勝になった場合は順位が最も悪い郷田九段の降格、という条件でした。昨年まで名人で、今季順位1位の森内九段でさえ、森内敗け、三浦勝ち、郷田勝ちの条件で降格の可能性があったのですね。
普通、8戦したところで3つ勝っていれば、ほぼ残留ですよ。それが降級可能性がある状態で最終日を迎えるとは・・・。なんという激戦区なのでしょう。

最終日の結末

さて、どうなったかと言いますと・・・。こうしてブログに書いているくらいですからね。もっとも混戦になる結果になってしまいましたよ!

森内-行方 森内勝ち
渡辺-久保 渡辺勝ち
佐藤-深浦 深浦勝ち(この対局は、通常120手程度で終わるプロの将棋で233手まで進行し、終局は午前2時を過ぎていました!)
三浦-広瀬 広瀬勝ち
郷田-阿久津 郷田勝ち

その結果どうなったかというと・・・

順位 氏名 結果
1 森内俊之九段 4 5 残留
2 行方尚史八段 6 3 挑決
3 渡辺 明二冠 6 3 挑決
4 佐藤康光九段 4 5 残留
5 深浦康市九段 5 4 残留
6 三浦弘行九段 3 6 降級
7 久保利明九段 6 3 挑決
8 郷田真隆九段 5 4 残留
9 広瀬章人八段 6 3 挑決
10 阿久津主税八段 0 9 降級

なんと、挑戦者決定のためのプレーオフに4人、3勝6敗でも降級という厳しい結果に終わりました。挑戦者4人による決定戦は20と数年ぶりの珍事となりました。どんだけ接戦なんだ・・・。

今回の最終局が始まる前でいうと、最も大変な組み合わせで終わる結果になりました。それぞれの棋士の思惑と執念、恐ろしいとしか言いようがありません。

※ちなみに降級にも挑戦にも関係なかった佐藤先生vs深浦先生が大熱戦でした。消化試合に全力を傾けることがその後の人生を左右するという「米長理論」が将棋界には伝説として存在します。

をご覧下さい。

挑戦者決定戦は、パラマス式トーナメント

名人戦の挑戦者決定戦はパラマス式トーナメントになります。
すなわち、順位の一番上の人が一番有利になるトーナメントです。順位の上の人ほど有利なシードになるトーナメントですね。

ちなみに降級の場合はトーナメントは行わず、同じ成績であれば順位が下の人が「成績が下」という扱いを受けます。

で、今回の結果を見返してみると、下記の図のようになります。

20150302_01

  1. 成績6勝3敗のうち、順位が下の二人・久保九段と広瀬八段がトーナメント一回戦を戦います。
  2. トーナメント一回戦の勝者が、渡辺二冠と戦います。
  3. 1と2の勝者が、行方八段と戦います。勝った方が名人位挑戦者です。

このトーナメントがせいぜい10日のうちに消化されることになります。うまくいけば2015年3月1日の最終対局で挑戦者が決まっていたものが、10人中4人のトーナメントで決まるという超激戦ぶり。これは熱い挑戦者決定戦です。

まあ勝負論なんていろんな人がいろんなことを言います。一つ勝てば良い行方八段が有利ということを言う人もいますし、下から勝ち上がってきた人が勢いがある、なんてことも言います。

とはいえ、この4人の中で最も名人挑戦にふさわしい人が挑戦をします。

名人戦は4月から

そして、その挑戦の相手は、将棋界No.1のあの方。羽生善治名人です。2015年4月8日・9日に第1局が行われます(将棋の名人戦は、1局の将棋を二日に分けて行います。1日目の終了時には封じ手という儀式をもって終わります)。

将棋を知らなくても羽生名人は知っているでしょう。羽生世代という、今アラフォーのプロの棋士は、もう20年くらい業界のトップ世代で居続けています。

この激戦のトーナメントでチャレンジャーが消耗しきってしまうのか。それとも気力充実して羽生名人に臨むのか。4月からの名人戦がとても楽しみです。

将棋ファンには次のプレーオフ、名人戦まで、目の離せない期間が続きそうです!

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