将棋 書評

終盤力強化の実践問題集!森信雄著「詰ます将棋」(実業之日本社)のルールが指し将棋寄りで役に立つ

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オンライン将棋「将棋ウォーズ」で三段で指しています。16歳くらいのときから47歳の今まで実力が横ばいでして、まあよく今落ちていないものです。

Twitterで将棋関係のツイートを眺めていたら面白そうな書籍が発売されたと知り、購入して読んでみました。「詰ます将棋」(森信雄著・実業之日本社)なんですが、王様を詰ますという将棋の最終盤の過程における実力向上には詰め将棋よりも役に立つのではないかと強く思いました。全250問オーバー。将棋の、特に終盤の読みの力を実践的に学ぶには良い本だと思いました。

詰ます将棋と詰め将棋の違い

森先生が提唱している詰ます将棋、王手の連続で攻めなければいけない、玉方は最善の受けをしなければいけない、指し将棋のルールに則る、という基本のルールは同じです。

では何が違うかといえば

・玉方の持ち駒は問題ごとに指定されている
・詰んだ時に攻め方の持ち駒が余っていてもかまわない

の2点。たったこの二つの違いですが、これが非常に大きな変化を与えているのです。

持ち駒が「そのほか全部」ではない

詰め将棋のルールって、玉方の持ち駒は盤面に出てこないそのほかの駒全部なんですよね。


(攻め方持ち駒:角・桂馬。玉方持ち駒:残り全部)

例えばこの盤面。先手の持ち駒が角と桂馬であれば
▲3三角 △2二合 ▲2三桂
で詰むのが詰め将棋。


(攻め方持ち駒:角。玉方持ち駒:なし)

でも、詰ます将棋の場合だと、玉方の持ち駒がなく、攻め方の持ち駒が角1枚のケースもあるんですね。
その場合は
▲3三角
の一手詰めとなります。玉方に合駒がありません。


書籍の帯にあるこの図面も、詰め将棋だと全然詰みません。ですが、詰ます将棋の場合は玉方の持ち駒が何もないため、詰みが生じているんです。正に「詰ます将棋」を体現している良い問題と思います。

正解と簡単な解説を文末に示しておくので、良かったらここで考えてみてください。

この考え方はより実践的です。持ち駒次第で詰むケース、詰まないケースがあるというのは実戦でも現れますからね。
森先生は終盤の勉強に関する新しい提案をしてくれたと言えるでしょう。

どちらが優れているということではない

詰め将棋と詰ます将棋のどちらが優れているということではありません。詰め将棋の方が合駒問題(飛車・角・香車といった離れた王手をした際にどのような駒で効きを防ぐかが課題になる問題)を作りやすいでしょうし、考えも豊かになるでしょう。一方、詰ます将棋は玉方の持ち駒を自由に設定できるため、詰め将棋と同様ながらちょっと思考法を変えなければならないでしょう。

僕も問題を説き進めていく中で、感覚の違いに驚いていました。

さらなる発展もできるかも!

王様を詰ます問題は詰め将棋でなければならない、という固定観念みたいなものがあったのだなあと思わされたのがこの本のもう一つの効果。

そうなると、終盤の読みを強化する問題としてはさらなる発展ができるのではないかとも思いました。

それは

結果的に詰まない問題

です。
様々な王手の仕方、応手があったあげく詰まない、という問題があって、それが詰む問題に混ざり込んでいたら、読む人の力はもっと上がるような気がします。

実戦の終盤の大部分は詰まない場面で、詰む局面というのは理想的には最終盤の詰めろ(次に詰ましますよ、という手)がかかり始めてからです。相手の手が詰めろかどうかを判断するために、詰むかどうか分からない問題というのがあっても良いのかなと思いました。

終盤力の強化に

ともあれ、この「詰ます将棋」。終盤の思考がさらに鍛えられること間違いなしです。
飛ばし飛ばしで問題を確認していましたが、多分ですけれどアマチュア初段くらいまでの人が読むのに良い問題が出ているように感じました。

僕でも、これが「問題」として出ているから解けますけれど、実戦でこの局面が出てきたら(誰かに「ここは詰むよ」と教えられていない場面だったら)詰ませないかもしれません。でも、こういう問題をたくさん解いて形を認識しておくことで「詰むかも?」という直感が強くなります。

途中の問題の解答と解説

▲2一と △同金 ▲1二歩成 △同金 ▲3一竜 まで5手詰め

▲2一とに△同玉は、4一竜と入ったときに1)合駒がない 2)・1一、1二に逃げられない ので詰み。
よって玉方の最善の応手は△同金。
三手目の▲1二歩成が、玉方の金を斜めに誘う手。竜が効いているため△同玉とは取れず△同金の一手だが、
最終手▲3一竜と入った時に合駒がないため詰みとなる。▲2一と、▲1二歩成と成り捨てた歩を手持ちにはしているが、玉方の2筋・3筋の歩のせいで歩の合駒が二歩になってしまうところに注意。

詰め将棋だと手順中、全ての竜の王手に対して合駒が効くところ。それが、攻め手が渡した歩しか合駒候補がない、というのが問題のポイント。

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