黒田官兵衛

【軍師官兵衛】13話 官兵衛、軍師に開眼!

2014/04/06

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松寿丸が人質になるため姫路から旅立ち、羽柴秀吉が姫路に入って来ました。何年越しの悲願でしょうかねえ。
必要以上と思われるくらいに姫路城内を清めている官兵衛に秀吉さんが何の騒ぎ?ときいたところ、

姫路城を差し上げます、と官兵衛さん。

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姫路城差出

戦国時代において、戦に負けていないにも関わらず城を差し出す例なんて、おそらくなかったのではないでしょうか。奇想天外な話です。でも事実っぽいです。

山内一豊という戦国武将が関ヶ原の戦いの際に、徳川家康に掛川城(静岡県掛川市)をさしだしたけれど、そのオリジナルはこっちって感じですね。
どこに移ったの?という話ですが、官兵衛さんのパパが大きめの隠居所を拵えていて、そちらに移ったという説があります。

で、姫路城主となった秀吉さんはお礼がわりに義兄弟の誓いを誓紙として官兵衛さんへ。
大喜びする官兵衛さん。奥さんの光さんに自慢し、末代までの家宝にしようと。

波紋を呼ぶ誓紙

官兵衛パパが櫓から外を見ている竹中半兵衛さんに、彼とは知らず話しかけました。
官兵衛パパ、竹中半兵衛さんの人物にご満悦。双方が認め合ったところのようです。

光さんから、秀吉さんと義兄弟の契りを交わしたことをきき、
「秀吉さん寄りの対応を取ることに御着(小寺の殿様方面)がどう思うかな…」
と心配する官兵衛パパ。その心配は的中してしまったようで。

家中整わず

小寺の家中。官兵衛さんが姫路城を明け渡したことにご不満な重臣たちが小寺の殿に詰め寄ります。
播磨に来た織田の軍勢が毛利や宇喜多と戦になったら、播磨は余所者同士の戦になるのでは無いかと重臣たちもご心配。
ここは小寺の殿様、ワシは官兵衛を信じておる!と。でもその表情が相変わらずグダグダでして。

謁見

別所家へ向かう官兵衛さん。姫路城に(秀吉に)挨拶に行ってね、とお願いしました。

そして姫路城。秀吉に拝謁する播磨の地侍が続々です。呼び出しの担当は官兵衛さんでした。

呼び出しつつ、播磨で最重要な別所、小寺が最後まで来ない…。心中穏やかでない官兵衛さんです。

やっと別所がきた!と思ったら、来たのは名代の叔父•重棟さん。もう一人の叔父が当主•長治の挨拶を阻んだそうで。

そして小寺。こちらも名代が挨拶に来るという失礼を…。

官兵衛さん、立場がありません。

拗ねる小寺

急ぎ小寺の殿に諫言しに行く官兵衛さん。官兵衛さんにも焦りがあるのでしょうね、強い口調で小寺の殿さまに諫言します。

でも殿さま

「足軽上がりの秀吉に小寺が挨拶にいく筋はない」

と。
ここで義兄弟の件を初めて話した官兵衛さん、あーあ、やっぱり小寺の殿が嫉妬して拗ねちゃいました。こうなるとなかなか動かない小寺の殿、いつものパターンです。

松寿丸あれそれ

秀吉陣営。別所重棟さんの娘と松寿丸を結婚させて地盤を固めようと、半兵衛さんと秀吉さんは図ります。

@長浜。
後の加藤清正、福島正則が松寿丸に稽古をつけていました。

一方姫路では又兵衛が一人で稽古。張り合いなさそう。

本願寺攻め

さて、織田信長さん。信長さんの本願寺攻めはなかなか上手くいきません。

歴史にあまり詳しくない方は、織田信長って連戦連勝であっというまに日本統一直前まで持っていったように思われてるかたもいらっしゃるかもしれません。
でも、実際、信長は相当苦労しています。本願寺攻めもそうですし、このドラマでは語られていない「金ヶ崎の撤退」という死線を彷徨う撤退もありました。

荒木村重軍にも門徒衆内通している者がいるという話も。戦の不毛さに、高山右近さん、荒木村重さんは鬱っぽい感じを見せます。精神的にきつい戦いなのでしょうね。宗教勢と戦うということは・・・。

信長さんは右大臣に就任。でも家臣には「そんなことより本願寺はどうした」と。本当に官位には興味なさそうですね。
村重さんの一旦引いたら?という提案に喝を入れ、兵糧攻めを行え、兵糧を運び込む毛利軍を叩くために鉄鋼船を使って戦えと進める信長さん。

門徒どもを根絶やしにしてくれるわ!という信長さんを恐ろしいものを見るかのように仰いでいるのは、荒木村重さんでしたよ…。のちの災いにならないといいけれど。

誓紙<大義

姫路では、竹中半兵衛さんと官兵衛パパが一献交わしながら歓談を。
姫路の形勢について、隠居の知恵者の一歩引いたコメントを聞きたいということなんですね。
その場その場のキーマンが誰かわかっているという半兵衛さんの人物眼も描かれていますね。

義兄弟の契りの話を聞いて小寺がヘソを曲げたという話に納得がいく半兵衛さん。
「我が子官兵衛は思い込んだら一途になる癖があり、今は秀吉さんに夢中になっている。それが自分には危うく見える」
とパパの心配を半兵衛さんに漏らします。
半兵衛さん、何かを決めたような表情。

見えない官兵衛

官兵衛さん、酒を呑みながら松寿丸の結婚について光さんとお話し。そこにやって来た秀吉さんと酒を交わします。
いろいろ心配そうな表情を浮かべながら席を外す光さん。

そんな周囲の心配も知らず、必ずや小寺の殿を秀吉様の所へ挨拶に行かせます!と張り切って秀吉と話す官兵衛さん。

見えた官兵衛

日も変わり、竹中半兵衛さんと話す官兵衛さん。進捗が上手く行ってなく謝る官兵衛さんに、秀吉との誓紙を見せてくれと話しかける半兵衛さん。受け取った誓紙を火鉢にかけ、このようなくだらないものに躍起になるから周囲が見えなくなると諭す半兵衛さん。

燃えかけそうな誓紙を救った官兵衛さんは激昂しますよね、そりゃ。なんと刀まで抜いて怒り心頭。

しかし半兵衛さん、刀も気にせず。

「官兵衛さんは秀吉に喜んでもらおうとしてるだけでしょ。何のために播磨中を駆け巡ったの?あなたの大義は何なのですか?」

と言い放って後にする半兵衛さん。
半兵衛さん、にわかに咳をしていて掌を見ると、そこには血が。え?え?喀血?

官兵衛さんは流石に知恵者。半兵衛さんの言葉を聞いて反省し、誓紙を燃やしてしまいました。目の前の霧が晴れた官兵衛さん、早速に次の手が浮かびました。

「秀吉さん、小寺の殿に会いに行ってよ」
と官兵衛さんが秀吉さんにお願いします。

でも秀吉さん、信長さんの名代で来ている自分が会いに行く訳にはいかんだろう、と。
策があります!とニヤリとする官兵衛さんでした。

対面

御着城に「献上品を持ってきた」と官兵衛さん。小寺の殿からはしつこいだの、連れてきた農民が汚らしいなどとぶうたれるけれど、なんとその農民が秀吉さんだった!

官兵衛のドッキリにびっくり動揺しながら挨拶を交わす2人。
小寺は織田に二心を持つ顔をしていない!播磨平定のために力を貸して欲しい。そして官兵衛を播磨平定のためにしばらく借りたい!と、見事なトップ会談をしてのけます。

秀吉は、信長の名代としてきているから、表だって挨拶しにいくわけにはいかないということを言ってたんですね。
逆にいうと、こっそり会うようなことであれば自分は構わないけれど、信長の手前があるんだよ、ということを気にしていたということです。
秀吉らしさがわかる演出ですね。このような事実があったかどうかはわかりませんけれど。
そしてそれを汲み取って場を作った官兵衛の知恵も描かれていた、ということです。

秀吉は8000の兵を率い、播磨と備前の国境にある福原城の攻略に取り掛かりました。
福原は、大体このあたりです。いまだと佐用という地名なんですね。

軍議を開く秀吉さん。そこには鎧姿の半兵衛さんに官兵衛さん。官兵衛さんが策を述べます。

官兵衛さんの要旨は以下の通りです。

  • 秀吉の播磨緒戦だけに、大勝利が必要。
  • 城の南に森があって逃走にはうってつけ。四方から囲むと必死の防御をするのに対し、一方を開ければそうはならない。だから、森以外の三方から攻めて逃げ道を作っておけば、城を捨てた兵が逃げてくれる。
  • 半兵衛さん曰く「囲師必闕(いしひっけつ)」の作戦。孫子の兵法ですね。

    敵を追い詰めても、必ず逃げ道を開けましょう。窮地に追い込んだ敵には攻撃をしかけてはいけません。
    という考え方の兵法です。
    逃げ場を失った兵は死力を尽くして反攻してきます。窮鼠猫を噛む的な。
    でも逃げ道があれば、逃げる方を選択しがちです。その心理をうまく使って、味方のダメージを少なく戦に勝とうという大勢力の戦い方ですね。

    半兵衛、官兵衛、この戦、全て2人に任せる!と託す秀吉さん。人たらしのうまい所ですな。

    半兵衛さんに、大切なことが分かったと語る官兵衛さん。
    天下統一がなされれば人が死ななくなる。

    半兵衛さんの大義も、乱世を終わらせることだと。

    ここで2人の意思が一つになった!

    軍師官兵衛の誕生

    天下泰平の世を作るために我々軍師は働く、とおっしゃる半兵衛さんの我々、とは、半兵衛•官兵衛のことでした。「軍師官兵衛どの」と、ついに半兵衛さんに面と向かって認められた官兵衛さんの凛々しい顔で今週は終了。

    最強タッグ、羽柴の両兵衛の誕生です!半兵衛さんの体調が気がかりだけど。

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