秀丸をアウトライン対応のテキストエディタとして使うための設定
の記事で書きました通り、僕の執筆パターンは
秀丸で下書き的に執筆→Word・Googleドキュメント・CMSなどで入稿
というフローを経ることが少なくありません。
この作業をする際に気をつけなければいけないことが一つあります。
それは「それぞれのエディタで『文字数カウント』の基準が同じですか?」ということ。
執筆ご依頼をいただく際の指定の一つに文字数がありますが、これがエディターごとに異なってしまっていては、何をどう基準として書けば良いのかわからなくなってしまいます。
その不安がなくなるよう、それぞれのエディタの内容を把握し、設定を調整して、文字数が同じようにカウントされるようにしておこうと思いました。
調整内容も、一般的な「文字数」の感覚からずれたものではないと思います。僕がどのような調整をしているかをご紹介します。
サンプルに使ったテキストは
「麒麟がくる」最終回「本能寺の変」徹底解説!|予習・復習はこれで完璧!
の原稿執筆時に使っていたテキストです。約48KB、本記事による文字数カウントの調整を行った結果、秀丸で21,241文字と認識されているものです。
~ 目次 ~
秀丸の調整
秀丸で、ステータスバーにカウントされた文字数を表示させたいです。
メニューの「その他」→「動作環境」と進みます。
動作環境のダイアログでは、「ウィンドウ」→「□ステータスバー」に注目。チェックを入れた上で「詳細」ボタンをクリックします。
「ステータスバーの詳細」画面では、テキスト全体の文字数を見るだけでしたら「全体の文字数(おおよそ)」のチェックを入れておきます。ただ、いろいろ便利ですので、その近辺にある
□全体の行数
□範囲選択の行数
□範囲選択の文字数(おおよそ)
にもチェックを入れておきます。
チェックを入れ終わったら、「全体の文字数(おおよそ)」を選択した状態で「計算方法」をクリックします。
ここで、文字数をどうカウントするかという定義ができるので、画像と同じように設定します。
「全角文字」→1文字分
「半角文字」→1文字分
「全角空白」→1文字分
「半角空白」→1文字分
「タブ」→1文字分
「改行」→数えない
コーディングなどのためにエディターを使っている際には全角文字を2文字分とした方が便利なケースがあるのですが、文章を書く身としては全角も半角も1文字は1文字。
一方、英語の文章を執筆するケースでは、アルファベットを文字数で数えるのではなく単語数で数えたいケースも出てきます。それは「半角文字」のところで単語(連続した半角)を選ぶことで解決できるケースがあります。ただしこの選択をした場合、他のエディターがどうなるかの検証は行っておりません。
秀丸の設定は以上です。
なお、一度この設定をしておくとステータスバー上に文字数が表示されるようになりますが、出てきた全文字数を左クリックすると、文字数カウントの定義画面に簡単に遷移できます。
Wordの設定
Wordではメニューの「校閲」→「文字カウント」を選択します。
□テキストボックス、脚注、文末脚注を含める
というチェックしかありませんが、僕のフローで秀丸で下書きをしてからWordに展開する流れを考えてみると、こうした装飾がされていることがない状態であると考えられることから、チェックは不要です。
さてこの状態でテキストの文字数カウントを確認してみると、秀丸で調整した結果と、Wordの「文字数(スペースを含める)」の数値が同じであることがわかります。
サンプルの文書はおよそ20KBほど書いており、日本語が中心ながらも中にはURLやHTMLのタグも書かれています。その中で文字数は同じ21241であったので、ぴたりと合うのは十分な結果であると思えます。
Wordは文書の編集ツールであり、コーディングをする用途で使うわけではないため、設定はほとんど無いのでしょうね。
なお、Wordではステータスバーを右クリックすると、文字数カウントの表示をコントロールできます。チェックを入れることで、文字数が常にステータスバーで確認できるようになります。
Googleドキュメントではすることがない
Googleドキュメントでは、特に設定することはありません。メニューから
「ツール」→「文字カウント」
(もしくは、ショートカットキーとしてCtrl+Shift+Cを同時に押す)
ここでも、同じテキストで検証してみました。「文字数」のところで21241と同じ結果が出ています。
基準が揃えば記事が書きやすくなる
複数の文章作成ソフトで文字数のカウントが異なるのは気持ち悪いです。また、例えばWordで入稿するお客様からの文字数指定が3,000文字とあった場合に、秀丸で何文字書けば適切なのかわからない、といった問題が出てきます。
文字数のカウントにずれがなくなることを確認できていることで、それぞれの文章作成ソフトの長所を活かして入力したり、校正したり、体裁を整えたりできます。
大体何文字くらいでしょ、とあいまいにせずにはっきりさせることで、その連携の心理的な負担がなくなりました。